小谷 実由 さん

「私も過去に生理不順で悩んだり、今は生理前になると気持ちの移り変わりに戸惑ったりすることも多い日々です。今回多くの方から生理に関するお声をいただいて、自分だけじゃなく、たくさんの人が抱える悩みなんだなと思いました。少しでも皆さんの気持ちが楽になれるような解決策が見つかったらいいなと思っています。」

Select

#1

みんなの生理悩み、
疑問を教えて

ヘルスケアに関する関心が高く、
多くの女性の共感を集めるモデルの小谷実由さんに
インスタグラムのストーリーズを活用して
生理に関するお悩みや質問を募集していただきました。
アンケートには数多くのコメントが集まり、
生理に関する女性の悩みや本音に
クレアージュ東京レディースドッククリニック婦人科顧問の
大島乃里子先生と一緒に考えていただきました。

Q1

PMSで婦人科を受診しても問題はない?

小谷実由さん(以下小谷さん):今回お悩みを募集して、PMSに関する声を多くいただきました。PMSの症状には理由がわからないけれどイライラしてしまう事や涙が出てしまう事もあると思うのですが、こういった症状でも婦人科を受診しても良いのですか?

大島乃里子先生(以下大島先生):もちろんです!

小谷さん:PMSで受診する場合はどのような診察を行うのでしょうか?

大島先生:PMSにも様々な定義があって、例えば「自分はPMSだと思っていたけれど、実はうつ病だった」というケースもあります。なので、まずは月経周期によってどのような症状が起こっているのか周期を記録していただく事から始めます。

小谷さん:すぐに薬を処方される、検査をするのではなく、まずは改めて自分の状態を知る事から始めるんですね。

大島先生:そうですね。ただ、どうしても辛いという事であれば、さまざまな治療薬(漢方や低用量ピル)があるので、他の付随するようなものも含めて治療を提案する事もあります。 治療を必ずしなければならないという訳ではないので、その人に合わせて方法を選択する事ができます。

小谷さん:PMSって“しょうがないもの”という認識があるので、ただ耐えるしかないものだと思っていました。治療だけではなくて、悩みを先生に聞いてもらう事で気持ちが楽になる事もありますよね。

大島先生:人によって症状も違うので、自分の症状がどのようなものか認識をする事も重要です。例えば、浮腫みやすいなら、利尿作用がある漢方薬を服用する事で身体が軽くなって、気持ちも楽になるんですよね。

小谷さん:何か一つが解消されるだけでも、凄く楽になることってありますよね。

Q2

一般的に正しいとされている生理期間・周期、目安となる出血量は?

小谷さん:質問募集をしていて、3日で生理が終わってしまうという声もいただいたのですが、生理期間が短い方もいらっしゃるのでしょうか。

大島先生:います。一般的に生理期間(出血している期間)は3日~7日間。周期は25日~38日周期です。周期とは生理が始まった日を1日目とし、次の生理が始まる日までの期間を言います。

小谷さん:周期や期間とは別に生理期間中の出血量も気にするべきですか?

大島先生:大体の目安としては、昼間に夜用のナプキンをつけて2、3時間でいっぱいになってしまう、という方は病院に行って欲しいです。

小谷さん:貧血になりそう…

大島先生:そうなんです。健診受診をしていて貧血で引っかかる方は“もしかしたら生理の時出血量が多いかもしれない”と思っても良いポイントにはなりますね。

小谷さん:私は生理不順で、婦人科を受診していた事もあるのですが、生理不順で気を付けなければならない事などあるのでしょうか?

大島先生:一般的には28日周期の人あと14日目で排卵し、そこから14日経って生理になると言われていますが、そのまま排卵せずに2カ月に1回、3か月に1回生理がくるという方は時々いらっしゃいます。

小谷さん:それは、そのような体質と捉えて良いのですか?

大島先生:いくつか原因があって、10代の方ですとまだ排卵周期が整っておらず、生理不順になるという方もいれば、多嚢胞性卵巣症候群と呼ばれるような排卵しにくい体質の方もいらっしゃいます。

小谷さん:私も高校生の頃に“排卵が止まっている”と診断されたことがあります。排卵が止まるってどういうこと?と、とても怖かったです。

大島先生:そうですよね。中学、高校生はまだ排卵しない周期もあるので、20歳くらいまでは排卵する・しない、をそこまで気にしなくても良い部分ではあります。 ただ中には、元々の体質で将来的にも排卵しにくい方もいらっしゃいます。その場合、どんどん子宮の内膜が厚くなってしまい子宮体がんになりやすくなってしまいます。

小谷さん:体質などにもよると思いますが、生理不順の状態を放置せずに定期的に婦人科を受診した方が安心ですか?

大島先生:そうですね。先ほどお話していた基準(周期・期間・出血量)から外れるようだったら、日常生活にも支障が出てしまうと思いますので、一度婦人科に相談していただきたいですね。

Q3

生理痛で市販の痛み止めを毎月沢山飲んでいても問題はない?

小谷さん:生理痛に対して、ピルで緩和される方もいますし、毎日痛み止めを服用される方もいらっしゃるかと思います。毎日こんなに薬を飲んで良いのか心配する声も多くいただきました。先生はどう思われますか?

大島先生:例えば、市販の痛み止めを1週間飲み続けたら胃潰瘍になってしまう事もあって、「痛み止めを1日に1、2回くらい服用する。」「いつもは飲まないけれど、たまにちょっと辛いから痛み止めを服用する」くらいであれば、ある程度問題はありませんが、生理期間中飲み続けているようであれば、病院に行った方が早いです!

小谷さん:確かに!それだけ飲み続けているのにも関わらず効いていないという事ですもんね。

大島先生:効き目が強い薬を飲み続けなければいけないという事は何らかの、病気が隠れていると考えていただきたいです。痛み止めというのは、症状に対しての治療であって、根本的な治療では無いんですよね。

小谷さん:原因に気づかずに、とにかく痛み止めを服用して一時的に楽になったら気にならなくなってしまいずるずる続いてしまう部分もありそうですよね。なるべく痛み止めは飲まない方が良いのですか?私はできるだけ飲みたくなくて我慢してしまうのですが…

大島先生:早く飲んだ方が良いですよ!痛くなってからだと痛み止めは効きづらいので、“痛みが来るかも”と思って先に飲んだ方が、むしろ錠数は少なく済むかと思います。

Q4

ピルが自分に合わない場合どうすれば良い?

小谷さん:ピルを以前服用していた際に何も改善されず、服用をやめてから余計に生理不順が加速してしまい辛いというお声もいただきました。私も、ピルを服用し始めた頃は何種類試してもなかなか身体に合わず、大変でした。どうしてもピルが自分の身体に合わない場合はどうすれば良いですか?

大島先生:ピルというのはいわゆるエストロゲンとプロゲステロンを合わせた合剤の事を言います。OC(経口避妊薬)とLEP(月経困難症の治療薬)の2種類があります。 ただ、ピル以外にも治療薬はさまざまあります。ですから、何の目的でどんな治療をするかによって様々な方法があるので、ピル以外にも選択肢はあります。

小谷さん:もう1度ちゃんと目的をはっきりとさせてから婦人科に相談をするという事が大事なんですね。

Q5

20代後半から徐々に生理痛が重くなっており、
35歳を過ぎた頃から生理痛・排卵痛が辛いです。

小谷さん:歳を重ねていく度に、生理痛が辛くなるというのは一般的なのでしょうか?

大島先生:10代の頃は、何らかの病気という訳ではなく機能性月経困難症と言って子宮が未熟なため、すごく痛いんですよね。そういう方は年々生理痛が和らぐのですが、逆に30代になってからの生理痛は要注意です。子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫こういった病気が隠れている可能性があります。

小谷さん:病気が隠れているか見つけるには、エコーで検査をするのでしょうか?

大島先生:そうですね。婦人科のエコーって特徴的で、細い器具で膣から入れて直接子宮にあてて子宮を観察します。膣から直接子宮にあててエコーを行うことで1cmの筋腫も見つけることができます。

小谷さん:大腸カメラを行う際は、下剤を飲んでから検査をすると思うのですが、この検査も下剤を飲む必要があるのでしょうか?

大島先生:その必要はありません。また10代だと内診台に上がる事自体が怖いと思います。そういう場合はお腹からエコーを当てて少なくとも大きい腫瘍がないか、異常がないかを確認してから治療に入ることもあります。

Q6

どのくらいの痛みだったら婦人科に行っても良いのでしょうか。
婦人科を受診する目安は?

小谷さん:「生理痛今月は辛いな」だけで見過ごさないようにするには、何か婦人科に行くべき基準などがあれば教えてください。痛みの間隔は人によって違うとは思うのですが、生理痛が辛くて寝込んでしまうという方もいらっしゃると思いますし…

大島先生:立てない、寝込むという方は一度病院に行ってください!

小谷さん:年齢関係なく、そういう方は行くべきですか?

大島先生:行った方がいいです!「生理痛が辛いな」と感じているなら1度受診した方が良いですね。

小谷さん:お話を聞いていて、生理痛があったら婦人科に行くべきだと思いつつ20代、30代の女性だとまだまだドックや婦人科になかなか行きづらい部分もあると感じていて。私自身も定期的に受診しているものの、いまだに緊張感があります。行きづらいと感じている方にはどのような声をかけたら良いですか?

大島先生:まずは、“生理痛ってみんなもあるだろうし、我慢しよう”と思いがちなのですが、病気が隠れている事もかなり多いんです。例えば、先ほどお話した子宮内膜症は、不妊の原因になってしまいます。 今、生理痛を我慢するだけではなく、その先に何かにも繋がってしまうかもしれないという事も考えておく必要があります。

小谷さん:その都度気になる事があったら受診をして、“何も悪いところはないね。良かった”をずっと続けていく事が大切 だと思いました。

大島先生:そうですね。症状が出てから病院に行くと手遅れになってしまう病気もあるということを知っていただきたいです。

Q7

彼氏として、どのように彼女をサポートすべきか、
何をしてくれたら嬉しいか教えてください。

小谷さん:男性からも今回質問をいただいて、彼女が生理期間中辛そうでどんなフォローをするべきなのかという声もいただきました。

大島先生:質問を送ってくださった男性の方自身で、女性の身体にどのような事が起きているのかを勉強していただいているのかなと思います。その上で、一緒に考える、一緒に相談しに行くなど、寄り添って考えていただく事が大切だと思います。

小谷さん:私は、生理前になるとイライラしてしまう事が多くて。その都度夫には「生理前だから!!」と伝えています。口に出す事で誤解が生まれることもなく、理解してもらえることもあると思うので。 友達と「辛いよね。」とお互いに言うだけでも、楽になると思うから内にこもらず、口に出したり、婦人科を受診することはとても大事だなと感じます。

大島先生:また、症状が出た時にどのように対処すれば和らぐのか自分なりの方法を見つけるなど、自分自身を知ることも大切だと思います。

小谷さん:私は、ピラティスを始めてから、いつも痛み止めを飲まないと辛かった生理痛が心なしか和らいだ気がしています。

大島先生:とても良い事だと思います!セルフケアが出来るようになると本当に楽になると思います。日常生活で何が自分に出来るのか、また調子が良い時と同じペースで行かないという事も忘れないでいただきたいですね。

#2

自分自身を知るきっかけの一つに。

小谷実由さんにクレアージュ東京で実際に受診したYOU健診や定期的に健診を受診する事の大切さをお聞きしました。

Select

Contact us

企業の人事・健康保険組合のご担当者様へ

働く女性に知ってほしい「YOU健診」に関するセミナーを実施しております。
ご興味があるご担当者様は、お気軽にお問い合わせくださいませ。