
株式会社アダストリア
健康経営推進室
interview
ライフステージやライフスタイルが異なる女性従業員が多く働くアダストリア。健康経営を通じて従業員ひとり一人が安心して働きやすい環境を整備するためには「女性の健康課題」が重要テーマだと言います。今回は、健康経営推進室のご担当者様にお話を伺いました。
まずは、事業内容と理念を教えてください。
株式会社アダストリアは、グループで30を超えるブランドを国内外で約1,400店舗展開するカジュアルファッション専門店チェーンです。 ファッションを通じて、毎日をワクワクさせるという意味の「Play fashion!」をコーポレートミッションとして掲げています。 Play fashion!のファッションは、洋服だけでなくライフスタイルを取り巻くすべてのものと考えていて、食も音楽も旅行も、人生のすべてを楽しむという、そんな意味が込められています。
健康経営推進室の概要を教えてください。
2022年に自社健保を設立しました。それに伴い翌年、健康経営宣言を制定しています。健康経営を通じて従業員ひとり一人が安心して働きやすい環境を整備することを大きなミッションとして健康経営推進室を立ち上げております。また自社健保とのコラボヘルスを進める立場でもあります。 主な取り組みは、健康相談窓口の運営や、健康診断の促進、健診受診高リスク者に対してのフォローなどを実施しています。きちんと安心して働ける環境を作ることに取り組んでいます。「Adastria Wellness Committee」も活躍し、従業員が自ら健康増進に取り組む環境を醸成してくれています。
Adastria Wellness Committeeとは何ですか?
Adastria Wellness Committeeとは、従業員の中から健康に関心のある方を募って、健康施策立案や従業員目線の意見をいただいているチームです。現在メンバーは10名弱で、店舗の店長やアルバイトスタッフなど、ライフスタイルやライフステージが違う全国のメンバーが参加しています。様々な立場の方の「必要としていること」をきちんと聞き取り、健康経営推進室と連携を取っています。 例えば、女性の健康セミナーを実施する際にも、「月経の量が多い人」と言われても多い基準がわからないんじゃないかなどのセミナーを受講する立場での良い意見をくれます。私自身が店舗で働いていた経験もあり、店舗で働く大変さはわかっているつもりではあるものの、現在は本社勤務のため、今の店舗スタッフからの意見を”聞く”ということを大切にしています。
健康経営の重点課題の3つのうち1番最初に「女性特有の健康課題」についてあげられておりますが、ここに着目したきっかけを教えてください。
従業員の8割が女性であることが大きく関係しています。 また、全国に店舗があり、雇用形態やライフスタイルも様々です。特に、女性の健康課題は多様です。現役世代で罹患する疾病もすごく多く、生産性だけでなく、離職やキャリアUPにも関わるため、表面化しづらい問題ではありますが非常に大きな影響を与えていると感じています。 アダストリアには、従業員を大切にする企業文化がありますので、現役世代の健康課題として、従業員の8割を占める女性の健康を重要なテーマとして置いています。
「女性特有の健康課題」に対して具体的な取り組みを教えてください。
【健康診断】婦人科健診の子宮頸がん検診・乳がん検診の2項目を全年齢で完全無償化としています。全国に従業員がいるため、全国の医療機関で同日に子宮頸がん検診・乳がん検診の検査ができるようにしたいのですが、地方ではまだ対応が出来ていない医療機関も多いため、子宮頸がん検診・乳がん検診を受けられる医療機関の選択肢を健保と一緒に増やしていく取り組みをしています。このように、受診の啓蒙と受診しやすい環境づくりを実施しています。 【セミナー】セミナーは定期開催をしています。昨年は、管理職向けに女性の健康の重要性を知ってもらうためのセミナーを実施しました。また、今期から常勤の保健師によるセミナーも実施しています。セミナーの開催方法は全国、どこでも聞いていただけるように、オンラインでの実施が多く、ご家族もご視聴いただける仕組みを整えています。 若い女性従業員が多いので、罹患してはじめて健康の大切さを感じる方が多く、健康な若い女性に「セミナーを見ましょう」といっても難しいところが課題として感じています。どうリテラシーをつけていただき、長く、健康で、パフォーマンス高く働いてもらえるのかというところは、会社の女性活躍にも繋がるので重要だと考えています。 【貧血】貧血の有所見者が多いのも大きな課題だと感じています。女性の2割程度が有所見となっており、そのため、産業医・保健師を通じたサポートも重要だと考えています。リスクが高い方には通院の有無の確認を取り、数値が改善するまで継続的なフォローをしています。 貧血状態に慣れていると、疲れていることやフラフラしているのが当たり前になり、なかなか貧血に対して病気であるという認識が無い方が多いです。貧血有所見で2次検査に行くと、婦人科疾患が見つかるケースも多くあり、ここは注力している項目です。 【低体重】 他には、女性の低体重という課題もあります。スタイルをキープするのは素敵なことですが、ただ食事を抜いて痩せるという方法をとる人も多く、、、低体重のリスクについてもセミナー内容に盛り込みました。新入社員の研修にも食事指導の項目を追加し、コンビニでの商品選択の仕方など日常生活で実践しやすい内容を取り入れています。
上記のような取り組みを導入されて、実際に社員様から反応はありましたか?
女性の健康セミナーですと子宮頸がんワクチンの知識について、「接種するきっかけになった」、「娘に伝えられた」などのポジティブな意見をいただいています。 店長やマネージャーたちは従業員から女性特有の症状や病気の相談をされることが多く、そういったときに適切なアドバイスを伝えられるようになったという声もあがります。「自分から健康の話をして、話しやすい雰囲気づくりをしましょう」という啓蒙もしているので、健康の話題が盛んな企業風土になればより良いと思っています。
男女ともに従業員がいる中で、女性特有の症状や疾患についての施策を会社に導入する際の障壁や課題があれば教えてください。
従業員の8割が女性ですし、女性の活躍推進も企業として力を入れているので、理解をしてくれている男性は多いと感じています。 一方で、「なんで男性は置いてけぼりなの?」という意見もいただきますが、「女性の健康」がなぜ重要なのかをきちんと男性にも伝えていくことが重要だと思っています。 今後は、病気になりやすい年代の男性を集めたセミナーの実施も計画しています。
HUGYOUプロジェクトにご賛同いただいたお気持ち、想いをぜひお聞かせください。
働き続けたい女性に対してのサポートを掲げている点や、働く女性を健康面から支えることの重要性を強く感じており、その想いに共感し、プロジェクトに賛同させていただきました。 ファムメディコ様は、健診だけでなく定期的なセミナーなどの情報発信を女性に寄り添った内容できちんと実施してくださっていて、その想いが健康経営推進室とマッチしています。関連クリニックである、クレアージュ東京 レディースドッククリニックは健診機関としても人気なので、ここを通じて少しでも従業員の女性が健診に行きやすくなったり、自身の身体を知ることで生きやすく、そして、いきいきと働くことに繋がるとよいなという想いがあります。